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広島人はもう読んどるじゃろ?
瀬戸内マネースリラー「ゴールデンゴールド」が面白すぎる

2018/7/16 - カルチャー, レビューしぶ

最近、漫画仲間が口を揃えてこう言います。

「今いちばん面白いマンガはゴールデンゴールド」

と。

何度も聞くので気になっていた漫画だったのですが、ふとしたきっかけで私の手元にそのゴールデンゴールドが回ってきました。
これが、作品自体とても面白いのですが広島人ならその面白さが5倍くらいに膨らみそうな素晴らしいマンガでした。

20187月時点で既刊4巻、広島人ならぜひ読んでほしいこの漫画の魅力をご案内します。

はじめに 作品のアピールポイント

ゴールデンゴールドは漫画家堀尾省太さんによる作品です。

堀尾省太さんと言えば最近アニメ化もされた漫画「刻刻の作者でもあり、刻刻がデビュー作、ゴールデンゴールドが2作目という作品数が少なめながらも名作を世に出しているかたです。
ご自身の作品のクオリティに対するこだわりが強く完璧主義者とも言われいるそうで、漫画家を目指してから刻刻が連載作品になるまで10年以上の歳月を経たそうです。
デビュー作である刻刻はあの水木しげるさんが近年最高得点である「80点」という賛辞を送ったというエピソードも話題になりました。

今回のゴールデンゴールドも「このマンガがすごい!2017のオトコ編第5位にランクインされています。

この作者の堀尾省太さん、実は広島県出身だそうでそれがこれからのお話に関係してきます。

あらすじ

瀬戸内海の孤島「寧島」に住む少女・早坂琉花は及川への片思いに憂鬱な思いを抱きながらも、平凡な日常を過ごしていた。

ある日、琉花は海辺で謎の置物を拾う。置物を山中の祠に祀り祈りを捧げたところ、置物は動き出し意思ある生命体のように振る舞い始めた。それと同時に琉花の祖母が営む民宿や雑貨店が繁盛し始め、置物は「フクノカミ(福の神)」名付けられた。しかしどこか禍々しく、怪しい動きで島民たちを操り始める「フクノカミ」を琉花たちは信用することが出来ない。そして、流花の不安通り、次々と異変が起こり始める。

Wikipediaより引用

フクノカミのご利益なのか、この小さな島にどんどん人が集まってきて島の規模からはありえないような出店、事業拡大などが行われて行きます。
主人公の琉花はとある理由で「島にアニメイトが欲しい」と願っていましたが、このままだと本当に島にアニメイトができちゃうのかも!?
フクノカミを中心にいろんな思いを持った人々が絡み合い予測不能の展開を見せるサスペンスホラーマンガで瀬戸内マネースリラーという素敵な呼び名もつけられています。

主な舞台は広島!にある架空の孤島

物語の舞台である「寧島」は広島県尾道市にある島で近くに因島があるという設定の「架空の孤島」です。

学校、病院、スーパーなど必要最低限の施設のみがある島で、なんとなく向島とかを参考にしてるのかなという印象を持ちます。

作中の登場人物の方言がリアルで、広島の人が読めばすんなり入ってくるけど「これは県外の人が読んでわかるの?」って思っちゃう感じです。

 

参考:ご近所の井戸端会議に呼び止められる東京の人

 

参考:バリバリの広島弁で攻めてくる住人

参考:郷土料理も紹介されてる

参考:広島でテレビを見てる人なら知ってる例のアレが実名で

※漫画ではこのCMに結構な尺を使ってます(笑)

これらの広島の離島に関する「あるあるネタ」に近いリアルさは作者の堀尾省太さんが広島県出身で慣れ親しんだ光景だからでしょうね。
内輪ネタとも言えるものがたくさん散りばめられていて、広島人なら本編以外にも楽しめる場所がたくさんあります。

大人が読んでもつまんない?

マンガなんか大人が読んでもつまんないって印象を持たれてる人もいるかもしれませんがとんでもない!

ゴールデンゴールドは主人公が女子中学生ながらも「この作者は一体何者なんだ?今までの人生でどんな経験をなさってるんだ?」って思っちゃうような大人の世界が垣間見えます。

経営に関する鋭い話や、小さなコミュニティで発生する大人同士のいびつな嫉妬、商工会なども登場して「この作者、社会をしっかり知ってるな」って感じです。

肝心のストーリーも予測不能な展開なので大人だからこそドキドキしながら楽しめる部分も多い作品なのではないでしょうか?

 

WEBであれば1巻無料というところもありますので(例えばここ)隙間時間ができたらぜひとも読んで見てください。
まだまだ巻数が少ないのですぐに追いつけますよ!

 

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