macbook proの2016年モデルから採用されたTouch Bar、当初は否定的な声が多かったのですが実際のところはどうなのだろう?
いまさらだからこそ参考になるTouch Barのご紹介、最後は便利機能をまとめて!
Touch Bar(タッチバー)とは
macのキーボートにおいて従来ならファンクションキーがあった部分に設置された横長の液晶タッチパネルです。
使用中のアプリによって操作できることが変わり、ある程度自分でカスタマイズもできるようになっています。
タッチバー搭載モデルは指紋認証ができるTouch IDも搭載されています。
リリース当初は批判が続出…
リリース当初は様々な不具合もあり主に古参ユーザーからの批判が続出していました。
人間というものは機能的に劣っていても慣れた道具の方が使いやすいと感じるもので、タッチバーのような今までになかった新しいデバイスに対して本能的な拒絶反応を起こしちゃう人も多かったと思います。
古い話をすればマウスができた時もまさにそんな状態だったんですね。
1980年代後半、パソコンのOSはDOSというものが主流でしたが、DOSにWindowsの前身となるDOS Shellというものが搭載され、これはマウスで操作することができたためそれに伴って当時マウスを初めて触る人が多かったそうです。
その時の意見としてはTouch Barに対する一部の方の意見と同じく「キーボード操作で事足りるのにいちいちキーボードから手を離してマウスを操作するというのは効率が悪い」というものがありました。
ところが、現在はマウス類がないとパソコンの操作は大変困難になっていますね。
タッチバーにはそこまでのポテンシャルはありませんが、私の意見としては「素晴らしい機能なので予算が許せば是非搭載モデルを買うべき」です。
ぶっちゃけどんな人に向いてるの?
タッチバーに対する主な批判の中に「使う時に目線をいちいち画面から落とさなければならない」というのがありますが、これは主にプログラマーさんの意見でした。
私もプログラムを組むことがあるのですが、ファンクションキーを活用しなければならないシーンもあるため、従来のファンクションキーが使いにくくなっている点はデメリットに感じることがあります。
タッチバーモデルはESCキーも液晶の中にあるので、慣れないと抵抗感があるかもしれませんね。(タッチバーの左上に固定されているのですぐに慣れる)
一方でタッチバーはライトユーザーやクリエイターに向いているのではと感じます。
ライトユーザーは操作に戸惑った時にタッチバーに目をやればやりたい機能が表示されていることがあるのでそこをタッチすればそれだけで解決します。
クリエイター(主にデザイナーやムービー編集など)はファンクションキーまで含めてバリバリにブラインドタッチで使うケースは少なく、むしろタッチバーに頻繁に使う機能がまとめられていたほうが便利と感じるのではないでしょうか?
「何かやりたい時にとりあえずタッチバーに目を落とす習慣がつけられる人」は有効活用できる機能です。
あとは、パソコンのパスワードロックが必須化されている昨今では、指紋認証は想像以上に便利ですね!
iPhoneに指紋認証が導入された時も使ってみるまでは便利さを感じることができなかったのですが実際に使うと手放せなくなる機能です。
タッチバーに関してはmacを初めて使うwindowsのヘビーユーザーも便利に感じると思います。
macのファンクションキーってWindowsとはちょっと位置付けが違うみたいで戸惑うことが多いんですが、
ファンクションキーの代わりに必要な機能を提案してくれるタッチバーはWindowsユーザーの方が「全く別のツール」としてすんなり受け入れることができるかもしれません。
タッチバーの便利さをみてみよう!
使用するのはmacbook pro 2016 with touch barです。
1.文字の変換が便利
macを初期設定のまま使うとwindowsのようにはファンクションキーで文字種を選択(カタカナにするなど)ができないんです。
私も、最初にmacを使い始めた時に戸惑った部分なのですが、タッチバーならこの通り!
視覚的に変換候補が表示されるので希望の変換結果をタッチすればOK!
※タッチバーの画像は小さいので見えにくかったらクリックして拡大してみてください
2.音量調整、画面の明るさ調整も直感的に
タッチバーのスピーカーアイコンをタッチすればボリュームつまみが表示されそれをスライドすれば直感的に音量が変更されます。
画面の明るさなども同様です。
実は、タッチバーユーザーでも知らない人がおられるのですが、タッチバーにはジェスチャ検出もありましてスピーカーアイコンをさっと左に撫でればボリュームをひとメモリ下げることができます。(右に撫でれば上がる)
また、スピーカーアイコンを押したまま左右にスライドさせればボリュームつまみの表示に切り替えてタッチし直さなくてもダイレクトに音量を調整できます。
3.スクショ機能が便利!
Windowsユーザーがmacに切り替えて戸惑う機能の一つがスクリーンショットの撮り方なのですが、タッチバーをカスタマイズしてカメラアイコンを持って来ればスクショもタッチバーから簡単に取れるだけでなく、トリミングや保存先選択なども視覚的に行うことができます。 これも地味だけどとても便利な機能ですね!
ちなみに、タッチバーは表示する機能をお好みに合わせてカスタマイズすることができます。
Siriを消して代わりにスリープボタンをつけたり、標準では表示されていない機能を表示させたり熟練度や用途に合わせて柔軟に対応できます。
システム環境設定 → キーボード → 「Control Stripをカスタマイズ」ボタンからどうぞ
画面に表示されたアイコンをぐいっとタッチバーまでドラッグしていくイメージです。
4.ブラウザ使用中も便利
Safariの場合はお気に入りをタッチバーから選択ができたり
タブが複数開かれている時にタッチバーからタブを切り替えたり
インターネット利用の大半が動画視聴という方も多いと思うのですが、動画のコントロールがタッチバーに出るのも嬉しいですね!
個人的に好きな機能なのですが、Safariで動画再生する時に動画の部分だけを飛び出させて画面の隅っこなどに固定して自分の好きなサイズで再生しながら作業できる「ピクチャインピクチャ再生」というのがあるのですが、それがワンタッチで行えるのもいいですね!(上のタッチバー画像の真ん中やや右寄りの画面が二つ重なってるようなアイコンです)
ちなみに、タッチバーはアプリごとに対応されるものなのでブラウザであってもSafariとChromeで動作が違います。
正直、Chromeはまだまだ対応はこれからという感じがしますね。
5.クリエイターが使う専用アプリで大活躍!
タッチバーが一番効果を発揮するのはクリエイター向けアプリを使う時です。
やっている作業に応じてタッチバーにその時に使いたくなる機能がまとめられたり、操作感が上がるインターフェースで表示されたりします。
例えばプリインストールされている音楽作成の入門ソフトGarageBandでは
パラメーターが突きやすいインターフェースが提供されたり(各項目をタッチするとつまみが出る)
小さくてちょっと使いにくいけどリアルタイムタッチ入力できる鍵盤が表示されたり
スケールシートも出せたり
録音再生のコントロールや
タイムラインのコントロールも表示できます。
デザイナーの定番アプリAdobeのPhotoShopでも
レイヤーの操作がまとめられたり
ブラシ系の操作がまとめられたり
カラーピッカーも直感的に
そしてこれがイチオシ!
連続していろいろな操作をした時に「少し前の段階に戻したいな」と思ったら大まかな状況を確認しながら操作を取り消していけるヒストリーバーです!
このような機能がAdobeの定番アプリに積極的に盛り込まれていてカスタマイズも可能です。
Premierで動画編集する時なども大変お世話になりました。
タッチバーモデルは継続的にリリースされているのでアプリ側の対応も広がっていくことでしょう。
もしかしたら、今後タッチバーが大型化して行ったり、画面自体にタッチ機能がついたりという進化もあるかもしれませんね。
結論:タッチバーってめっちゃいいよね
macを初めて触る人、新しいものを受け入れることに抵抗がない頭の柔らかい人はぜひ一度使ってみてください。
ただ、非搭載モデルと比べるとそれなりに価格差が出てきちゃいます。
macをバリバリ使って稼いでいるクリエイターさんなら良いかもしれませんが、ネットにしか使わない趣味用途のかたは価格差ほどの恩恵が得られないかもしれませんね…
macbook proのタッチバー初期モデル(2016年製)は整備済み品(※)で14万円くらいで売られていることがよくあるので、macの入門モデルとしてはこれが最高にコスパが良いとおもいますよ!
※出荷後に見つかった不具合をメーカーで修理して再販売しているものでAppleが公式で販売しています。 状態としてはパッケージも含めて新品同様でメーカー保証もしっかりつきます。