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ダメなお店は一目でわかる?
飲食店開業前にチェックすべきこと入門編

2018/9/12 - グルメ, 生活しぶ

先日、創刊カラフルでご紹介できればと思いある新しい飲食店に行きました。
料理の味はまぁ私の口には合わないけど好きな人もいるだろうなという感じだったのですが店内環境がとても悲惨なお店でした…
オープン前にスタッフ間ですべき確認、改善、情報共有がまったくなされていない状態から生まれた悲惨さだと思われ、せっかくの開店記念半額セールでも大変トホホな感じでした…
だけど、少ない資金で開業される個人経営の飲食店さんってけっこうこういうことが起こったりもするんです。

これから飲食店を開こうとしてる人、現在自分でお店を持っている人必見!
知らぬうちにお客さまが来なくなっちゃう理由はこれだ!

というテーマで少しまじめなお話をいたします。
実は私たち病院や飲食店などの「開業アドバイザー」的なお仕事に携わっていたりもするのです。

今回主にお話しする部分は新規開店時の鉄則お客さまの立場になってのシミュレーションです。
これがきちんとできていないお店はなんとなくの居心地の悪さにお客さまが徐々に離れて行っちゃう傾向にあり、特に新規開店のお店だとバタバタしているうちに改善するまもなくお客さまが離れちゃい短命な結末を迎えたり…
なので、シミュレーション(ロールプレイング)の重要性とやり方を分かりやすくお伝えしてゆきましょう。

1.満席状態でチェックしましょう

お店に席を配置するときは「この席がいつも全部埋まれば良いな」っていう想いがあることでしょう。
席を配置したら満席を想定して全部の席に人が座った状態でのチェックが必要になります。
これを実際に行わずに脳内の想像だけで処理するとたくさんのことを見落とします。

・席の間が狭すぎて隣の人と体が当たる
・右側(利き手側)に壁がある席のお客さまは肘が壁に当たって食べにくい
・人が座っていると通れない通路などが出てくる

等がある場合、店内に席を詰め込み過ぎです。

また、ある程度想定しないといけないこととしては

・太め体型のお客さまも来られる
・冬などは厚着のまま利用される場合もある
・大き目のお荷物を持ってご来店される場合がある

等があります。

客席数を確保したい気持ちはわかりますが、お客さまにとってとても窮屈な環境となれば二度と来てもらえません
こういう場合は、勇気をもって席数を減らし、壁や隣同士にゆとりができるレイアウトに。

また、スペース以外の環境としては

・エアコン直撃するエリアがある
・カウンター席などではキッチンの油や湯気が過剰に飛ぶ場合がある

等もしっかり対策する必要があります。

エアコン直撃はお客さまの快適温度を阻害する可能性ばかりか、自慢の料理の最適温度が急速に崩されてゆきます。

また、ちょっとデリケートなお話ではありますがトイレの近くの席も要注意です。
構造によってはトイレの中の音が聞こえてしまって、テンション的に食事どころではなくなっちゃうケースも…
建物の構造上、クリアが難しい部分でもありますが起こり得る要素として意識しておいた方が良いでしょう。

いずれの場合も「満席状態でないとわからない」ことが多いので必ず満席状態でチェックしましょう。
知り合いだけでは満席にならない場合の方法として、ご挨拶を兼ねて近隣企業やご近所の方を無料で招待するなどという方法もあります。
近隣の方に気に入ってもらえると安定した収入基盤になりやすく、事前にご挨拶を済ませることもできれば角が立ちにくいですね!

2.キッチンの人も客席に座ってチェックなど別の立場を体験

別の視点が生まれてくるのでキッチンスタッフも一度はお客さまの役として客席に座って注文から食べ終わって退店するところまでチェックしてください。
「キッチンの話し声が意外と客席に漏れてるな」とか逆に「退店時のキッチンからの”ありがとう”が聞こえないな」なんてことに気づくのではないかと思います。
キッチンの中ではコンロやファンの音が近いため話し声も大きくなりがちで会話が客席にも届いてしまいます。
失敗した飲食店でよくある例では厨房内で「めんどくさい」「客早く帰れ」などのネガティブな会話や、「パチンコがどうだった」「風俗がどうだった」のようなお客さまにとって適切でない会話が席に聞こえることがあります。
この辺りはお店のコンセプトにもよりますのでコンセプトはずれが出てくるようであれば見直してゆきましょう。

3.開店前のバイト代をケチらない!スタッフ全員でロープレを!

個人での飲食店の開業は想定外の出費がたくさん出たりして減りゆく残高に青ざめながら出費を抑えたくなるシーンが出てくることもあるでしょう。
しかし、出費をケチってはダメな部分はスタッフのトレーニング費用です。
アルバイトさんなどスタッフがいる場合は開店前1週間くらいはシミュレーションのために来てもらいましょう。(来てもらうから当然時給が発生しますね)
スタッフで一緒に「新しいお店を一緒に作る」という意識を持てば、お店に対する愛着が強まり客観的な意見も多くくれるでしょう。(そのためには意見を出しやすい環境づくりが必要ですが大きく脱線するので割愛)
この1週間でスタッフ全員で業務やメニューを覚えることはもちろん、見つかった問題点で改善できるものは改善していってください。

出費をケチった飲食店さんは「開店1時間前にスタッフに初出勤してもらって説明」みたいなことやっちゃうことがあるのですが、それでうまくいくはずはないですよね…
先日我々が行ったお店は我々がお客第一号だったのですが、メニューに関する質問をしてもスタッフさんが答えられないどころか、お会計時には「お金がどこにあるかわからない」「計算方法がわからない」「誰がお会計をやるか決まってなかった」くらいの大変お粗末なご様子で、5分くらい待たされました…

出費を抑えたい気持ちもわかりますが、この状態に陥るようでは事業計画が甘い開店資金が足りていない客商売を舐めています
これから開業される方は事前に事業計画、開店資金をしっかりと見直してみてください。

4.お客さまのご利用エリアを理解する

私たちの間では「お客さまと従業員のエリアがきちんと分かれていなくて、従業員の私物がお客さまのエリアに置かれているお店はヤバい」って話が良く出まして、見込み通り実際にヤバいってことが多々あります。
先日行ったお店も目の前に請求書や絆創膏の箱が煩雑に並べられていてあまり気持ちの良いものではありませんでした。
不思議なことに営業日数を重ねてゆくとこの傾向がエスカレートしてお客さまが目にすべきものではないものや、不衛生なものまでが客席に置かれるようになってきます。
スタッフ全員で「ここからここまでお客さまのエリアなので私物は置かない」というのを徹底的に意識共有して、開店前チェックの項目に盛り込んでゆくべきです。

5.【重要】「最初が最後」になる危機感を持つ

お店側には「オープン初日だから多めに見てもらえるだろう」という甘えが湧きがちなのですが、お客さまにとっては「第一印象で今後の付き合い方が決まる日」です。
ここで嫌な思いをしたお客さまがまた来てくれる確率は低いですし、新店という話題性があるためその友人などと「あの店のオープンに行ったんだけどね…」みたいな会話が起きやすく、人伝に噂はドンドンと広がってゆきます。
お店側が「たくさんのお客さまがお店の評価を下す日」という意気込みで挑まないと経営自体が傾く結果になるのも容易に想像できます。

チェーン店などではこの点が徹底されていてオープン1カ月くらいは各地の既存店から優秀なスタッフを集めて、「今まで開店したお店の中で最高のお店になるように」という形で臨むところが多いのですが、個人店だとなぜか甘えが生まれてしまう場合があるのが不思議ですね…

ただ、この点に関してはお店の方向性次第という面もあって、お店によってはオープン後しばらくは「お客さまを入れての練習」「仮営業」と位置付けている場合もあります。
このような時はお客さまへのメリットとして全品半額などのキャンペーンなどの値引きを行うことも多いのですが、その旨がお客さまに伝わるようきちんと説明する必要があります。
「この部分は自信がある、でも別部分ではご迷惑をおかけするかもしれないので半額です」など強みと弱みがしっかりと伝えておけば多少の不手際があってもお客さまが納得してくださる可能性が高く、賢いお客さまなら「今日評価すべき部分と今日は評価すべきでない部分」をしっかり理解してくれます。

飲食店に限らず多くの業種でも鉄則の言葉なのですが「値引きをする時はその理由をきちんと伝える」ってけっこう重要なんです。

以上が心構え次第で比較的簡単にできる飲食店開業の心構えです。
これができれば繁盛というものではなく最低限のスタートラインに立つための内容なのですが驚くほどこれができない新規店が多いのです…
知らぬ間にお客さまが離れて行くのを防ぐため、新規のお店だけでなく現在お店を持ってる方も一度見直してみると良いかもですね!

ちなみに、本記事は「入門編」となっていますが続きの予定はありません。
ここから先は大切なお仕事のノウハウになっちゃうので出し惜しみします!